28 分子科学研究所の概要
2-8 その他
2-8-1 知的財産
分子科学研究所では,特許出願,特許権の帰属等に関する実質的な審議を行うため,知的財産委員会を設けている。 委員会は,概ね各領域から教員1名,国際研究協力課長,財務課長に加えて,JSTからの外部委員1名から構成さ れている。この分子科学研究所知的財産委員会での議決を機構知的財産委員会に諮り,機構として特許出願等を行う ことになる。法人化によって知的財産の研究機関による保有が円滑に行われるようになり,独創的な技術や物質開発 に対する権利が相応に保証されるシステムが確立してきたことと知的財産権の保有に対する評価が根付いてきたこと もあって,研究所に於ける特許申請件数は増加の傾向にあったが,このところ横ばい状態にある。内容は,レーザー 装置,抗癌細胞作用のある分子の作製など多岐にわたっている。この中には,企業との共同出願も含まれている。こ れらを基にした企業との共同研究も盛んであり,基礎科学の成果が企業を通して社会に還元される道を作っている。 平成22年度の発明件数は,個人有としたもの0件,機構有としたもの9件(実出願8件),平成23年度は,個人有 0件,機構有7件(実出願6件)であった(平成24年3月31日現在)。